ワークショップスタート!

今日からはワークショップのスタートです!
午前中も早くから見学に来ていただいて、いつもは学生だけの吹き場がとてもにぎわっていました。
何事も無く無事に‥‥と言いたい所ですが、やはりプチ事件はありました。

午前中は辻野さんのデモンストレーションで、『パナミラー』という3つのパーツを組み合わせた作品です。展示即売会場にも同じものが置いてありますが、その倍ほどの大きさのものを作ります。
ガラスを作る上で難しいのは、温度が高いままで作業しないといけない事です。巻き取ったガラスは1200度もありますが、作業しているうちにどんどん冷めて、500度以下になると割れてしまうのです。3つのパーツを組み合わせるとなると、2つ目3つ目のパーツを作っているうちに、前に作ったものは割れてしまいます。そこで、500度以下にならないように先に作ったパーツを電気炉に入れて温度をキープしておくのです。
3つ目のボディが出来上がって、いよいよ合体!という時、電気炉から出した足のパーツが落ちて割れてしまったのです。ボディのパーツは大きくて電気炉でキープできる大きさではなかった為、それは*グローリーホールでキープしながらまた足を作り直す事にしました。
※グローリーホール:冷めて硬くなったガラスを暖め直す炉
 
そして午後大村さんのデモンストレーションでは、大きなラッパ状の花のような作品を作りました。吹きガラスでは*ポンテを取るという作業があるのですが、その時に重すぎて支えきれずに落ちそうになるというトラブルが。
しかし、そこはやはりスゴイ作家さんたちが4人も集まっている事もあって、回避する事が出来ました。写真は、ポンテが外れた後、新しくポンテを付け直している所。
※ポンテを取る:“橋渡し”という意味で、竿を付け替える事。又はそのガラスの付いた竿。


職人さんが、上手に手早く一人で作品を仕上げるのと違って、こういった大型作品を手作りするのはとても大変で、メインの作家さんの他に、数名のアシスタントも必要になっていきます。時には失敗して全部ダメになる事もあります。きれいな作品が簡単に「ハイ、出来ました」だけではなく、苦労して作って時には失敗する所も、ワークショップでは見ていただきたいと思います。
 
<篠崎>